フィールドレポート・横浜girl vol.1 中編
某平日 横浜 21:00
目標としていた声かけ数4は一瞬で達成した。
ガンシカが続き、ほどなく会話が成立する。
あの、すいません。
すごいタイプだな、と思って話しかけました。
実はいま、就職活動中で初めての横浜で、横浜の中心で孤独を叫んでいたんです。
そんな時に、タイプの人を見かけて、これは元気を分けてもらうしかない、と思って話しかけちゃいました。
てか、結構歩くの遅いですね笑笑
もしここがサバンナだったら、ライオンに一瞬で食べられちゃいますよ?
ーいや、仕事で疲れて歩くの遅いんです
疲れてるんなら、飲んでスッキリさせないと!
横浜初めてなりに、ちょっと歩き回っていい感じのお店見つけたんです。
30分だけ行きましょう!
ーもう疲れてるので早く帰らないと
そんなにゆっくり歩いてちゃ、いつまでたっても家に着きませんよ?
近くなので30分だけ!
ー電車で帰るので早く着きます
金沢のウエンツと呼ばれている俺と一緒に飲めるのに、もったいないですよー
たぶん、senapinoに足りないのは強引さだ。
平行トークができているのに、放流してしまう。
本当に疲れていそうだったから、ウォール・ブロッキングを躊躇してしまう。
...違う。そうじゃない。
本当はsenapinoに連れ出して欲しかったに違いないのに。
彼女にとって、連れ出しされるに十分な、いい言い訳を与えてあげられなかった。
これでいい。α-maleのmindを思い出せ。
21:30
靴擦れしたところから血が出てきていた。
2時間前のsenapinoは、靴擦れを理由にいったんホテルに戻ろうと考えていた。
だが、今のsenapinoは "The Game" の言葉を思い出していた。
そんなもんは靴の中の石ころみたいなもんだ。気持ち悪いが、無視すればいい。-ミステリー
あの、すいません。
すごいタイプな人がいるって思ったので、走ってきちゃいました!
むっちゃ靴擦れしてて痛いのに笑笑
ー笑笑
実はいま、就活中で緊張してて、街に元気を分けてもらおうと思って歩いてたらあなたを見かけて本当に元気でました!
ふと、視界の端に何かを捉えた。
タートルレディ。
モノトーンファッション。
気だるげに歩いている。
きた。
だが、誠実に行く。それがsenapinoのスタイルだ。
あの、すいません。
すごいタイプだったので話しかけちゃいました。
ーお兄さん、どういう人?
実はいま、就活で横浜に来てるんです。初横浜!そんな記念すべき日に、君みたいなタイプの子と一緒にお酒が飲めたらな、と思って。
30分だけ飲みに行きましょう。
ーいいですよ。どこ行きます?
フールズメイト。少しの驚きとともに、連れ出しが決定した。
反省
自己開示から連れ出しまでに、相手の情報を聞き出すSTEPを完全に忘れて飛ばしていた。
連れ出し前に十分な和みが入らない。致命的なミスだ。